鴬が、“ホー,ホケキョ”とさかんにＢ.Ｇ.Ｍを奏でてくれる頃。
キミおばさんの家の玄関先は、ひときは華麗な緞帳で覆われます。
ご主人が二階のベランダに、丹念に藤蔓を這わせた成果です。 古来から花の種類の多い日本でも、位一番と尊ばれたのが藤の花だそうですが、その気高い美しさはまさに圧巻です。
　そんな春の真っ盛りの頃、山菜の本をめくっていたら、藤の花は酢の物にして食べられると書いてありました。ホント!?（あの美しさを少しでもおすそ分けしてもらいたい）というわけで、試してみたことがあります。良い香りでほの甘く、なかなかのモノでした。
そこで今回は、お花の精をいただいて美しくなろうと思います。（“ムダナテーコーハヤメナサイ”などと言う外野席はほおっておきましょう）白,ピンク,赤のサツキ、アカシアの花、それに藤の花と、キミおばさんの庭に咲いているお花をちょうだいしてテンプラを作ってみたンです。こんなにキレイなお料理は初めて！食べてしまうのが本当にもったいない。
　格別美味しいというほどではありませんが、食べやすくなんだかスマートになるような気がしました。たまにはこういう目で食べるというのも良いものです。
一度試してみてはいかがですか。さて、あなたは美しくなりましたか（私？モチロン効キ目ハアリマセンデシタ。）

☆花のテンプラ　
藤の花,アカシアの花は、咲き始めたば かりの房を、ハサミで切りとり、サッと 洗って水気を切り、テンプラにすると、 美しいです。花の裏側に冷水で解いた衣を薄く付けて揚げるのがコツです。